私は多くのガン患者を見てきた。五週間もコバルト治療を受け、ガン細胞を徹底的に叩く。その結果はどうだろう。死にたくなるほどの吐き気に苦しむだけで、一時的にガン細胞は小さくなるが末期ガンの患者にとってそれは気休めにしかすぎない。いずれガン細胞はほかの臓器にも転移して、ますます苦しみを増やしていく。
そもそも現代医療は、体の異常のある部位はすぐにでも切り取ってしまえという考えから成り立っているのではないかと思う。たとえ手術をしないまでも大量の薬を飲ませる。その薬は悪化した臓器には効果があったとしても、ほかの臓器に副作用を及ぼす。すると今度は、その臓器の専門家が悪くなった臓器に効く薬を処方してくれる。
つまり、対処療法である。日ごろから健康で自分が病気にかかることなど想像もしなかった私にだって、そんなことくらいは分かる。もちろん、対処療法で治る病気はそれでいいだろう。私は現代医療をすべて否定するものではない。だが、私たちの身体には潜在的な治癒力というものがあり、私が現代医療に不信感を抱いたのも、この潜在的な治癒力を目覚めさせてくれるものが何かということに気づいたからだ。
その何かが、私のガンを殺してくれた。
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